2017年1月16日月曜日

2017年1月1日

2017年1月1日 主日礼拝説教要旨
  「愛の中を生きよう」宇野稔牧師
   (ヨハネの手紙Ⅰ4章7〜12節)

 新しい年を迎え教会生活やキリスト者としての生き方というものをテーマにして書かれているこの手紙を読み確認したいと思います。
 ヨハネの教会には異端と呼ばれる人々が現れ、教会内で問題になりました。これらの人々は精神的な高揚感や自分を高めることを大切にする人たちです。苦行して自分を追い込んで異様な精神状態の中で神と出会うという人もいました。しかし、この手紙の著者は「いまだかつて神を見たものはいません」と告げています。
 異端と呼ばれていた人々と他の教会員は対立し、裁き合い傷つけ合っていたのです。そこでヨハネの手紙の著者は何度も愛という言葉を使って語りかけているのです。愛というのは分かりやすく云うと大切にすることです。その時の自分の気分や、自分の敵だから味方だからといって変わるものではありません。異端の人々が自分を高めること、修行して出会おうとすることは確かに間違いではありません。しかし、それは愛ではありません。愛は自分が立派になることではなく、人より優れた者になることでもなく、相手に上から何かしてあげることでもありません。愛することの本質は、
その人の弱いところを大切にするということです。その人が悪い状態にあって苦しんでいる時に、一緒に生きるということなのです。
 強さでつながる絆はとてももろいものです。私たちは弱さでつながりましょう。自分も一緒に悩み、苦しむ生き方は格好が良いといえるものではないかもしれませんが、ヨハネの手紙の著者はそこにこそ神の愛が満ちていると云います。
 私たちの平安教会もそのような教会でありたいと思うのです。目立たなくてもいい、隣人のために祈り一緒に悩みましょう。そして、自分も誰かに祈られていることを、誰かが一緒に悩んでくれていることを信じましょう。
 私たちは、私たちの抱える弱さを絆としてつながっていくのです。これから始まる2017年、愛の中を生きて参りましょう。神の愛はこの弱さの絆の中にこそ満ちているのですから。

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